思いつきほったて小屋的ブログ

アニメ流星のロックマンで、スバルナで書いてみました。ハープシンガーはきっとロックマンと仲がいいから、その様子を見てやきもきする様子を追っていけたらいいなと。ただ、肝心のハープシンガーの回を見事に見逃したので、妄想が半分以上を占めています。

「壊れた羅針盤－１－」



――なんで、嬉しくないんだろう。

頻発する電波ウイルスによる事件、その現場にたまたま居合わせた白金ルナは自分の意中の人がビルの上でウイルスと戦っている姿を見つけた。いつもなら小躍りするくらいに胸がときめくのに、その日はそうはいかなかった。ときめくのではなく、苦しくなる。その理由を、ルナはしっかりと理解していた。
その感情を、どちらかというとルナは苦い思いで認めていた。

――わかってる。これは、悔しいという思い。

自分は肩を並べることが出来ないと気付いてしまった。以前はそれでもよかった。あの人が、唯一の存在であるなら。でも、あの人と肩を並べて歩ける人がいる。それは……悔しいけれど、自分ではないのだ。

ハープシンガーとロックマンが共に戦っている姿を見たあの日から、ルナのロックマンへの気持ちは暗礁に乗り上げた船のように、行く宛てを見失っていた。