あんまりにもアニメがシリアス調のせいか、時たまアホっぽいのも書きたくなりますた。そんなわけで、ちょっとも明るくないかもしれないですが、アンドロポフの小話です。
「騒動終りて」
疲れた体を引きずって家の中に戻ると、力尽きたのかベッドに倒れこんだ。
――情けない。
自分の体のことだから、多少は自覚していたもののアンドロポフはろくに力をふるえない体を呪った。少しばかり動いただけで、体が悲鳴を上げる。
ベッドに倒れこんだ体は当分動けそうになかった。
――……。やっぱりクルックに黙ってあいつを追い返したのは不味かったかな。
闘っていた時に比べると頭の方も大分冷めて来ていた。話していてけんか腰になり、ついには影同士の戦いにまでなってしまっていた。売り言葉に買い言葉。気にしていることも言われると、どうにも止まらなかった感がかなり強い。
冷静に…、冷静になって考えてみれば、この対応が正しい判断と言えるのか、アンドロポフにはわからなかった。
――後でバレたらどうしよう。
ベッドで動けない身ながら冷や汗が背中に浮かぶのをアンドロポフは感じた。
どんな言い訳も通じないような気がした。理由はどうあれ、黙っていれば後で知られた時にクルックはかなり怒るだろう。いや、逆にひどく悲しむかもしれない。
――……フライパンで殴られるのは嫌だ。
前者はなぜかシュウと二人でフライパンで殴られているが想像できた。後者は、すごく悲しい眼でこっちを見ている。アンドロポフはどちらもろくな未来じゃないことくらいわかっていた。
誰もいない部屋にため息が漏れた。
>>>>>あとがき。
アニメの口喧嘩は見事なものでした。改めて感服するのですが、冷静に話していれば(シュウとアンドロポフの組み合わせだと全くもって無理だと思うのですが)喧嘩にはならなかったのかなーとか思いつつ書きました。
シュウも単独じゃなくてみんなと来ればもうちょい変わったかもしれないのに、と思います。
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