以前書いたブルドラの51話小話の続きです。
【1】は「終わりと」
【2】は「終わりとソノアトと」
今回の【3】は「終わりとソノアトと理由と」になっています。ネーミングセンスなしですんません。依然として登場人物はクルックとロギさんだけ。内容としてはシリアス突っ走り気味。そして、会話文のみ。清書したのは後日改めてPC用ホムペに上げるのでご勘弁くだせえ。
「終わりとソノアトと理由と」
「あの」
「なんだ?」
「ロギさんは、どうして戦っているんですか?」
「なぜそのようなことを聞く」
「……私は、私は誰かを守るために戦っていました。誰かが傷つくのを、街が壊れていくのを見ているのは辛かったから。だから、ずっと戦ってきました」
「以前は誰がどうして戦っているのかが、そんなに気にならなかったんです。だから、私達は迷わずに戦ってこれた気がします」
「なら、どうして今更尋ねる。知らない方がいいこともあるだろう」
「知っていたら戦わなくてもすんだかもしれない。そう…思う事があったんです」
「……」
「私は、知らなければいけないんだと思います。誰がどうして戦っているのか。戦う以外にも問題を解決する方法があるんじゃないかって。少なくとも…私は」
「……優しいんだな、君は」
「え?」
「しかし、戦わないことは戦うことよりもずっと難しい。武力による武力の行使。多くの平和が力の前になす術もなく消えていくのを見ていただろう。私もその一端を担ってきた。君達も良く知っているように」
「……はい」
「武力による侵略を止めるには武力が必要だ。だが、武力はただの蛮力ではない。守るために使うこともできる。その逆もまたしかり。……矛盾しているとはわかっていても我々は力にすがるしかなかった」
「ロギさん……」
「おそらく…我々と君達、いや連合軍も目指すところは同じだろう。ただ、思想と手段とが異なるだけだ。……これで、答えにはなったかな」
「……ありがとうございます」
――優しいんだな、君は。
――君の優しさはいつか強さになる。
似ている。その言葉を言おうとして、クルックは押しとどめた。
>>>>>あとがき
今回はちょっと台詞だけです。いつかしっかり背景付けもしてPCのホムペに改めて上げます…。すんませんー。
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