:レッツラゴー、レビドリ話:
――なんども、なんども考えた。でも、駄目だった。いくら考えても俺には答えが出なかった。前は目的もあったんだ。・・・・・・今だって考えている。でも、それを以前ほど望んでいるのかはもうわからなくなってきている。それで、それでもしもって考えたんだ。もしも、俺がただのレビンだったら、世界を喰らう者とかじゃなかったらって。出るわけのない答えを、求めている。
ぱちぱちと枯れ枝が燃えている。辺りは真っ暗で静まり返っていた。空を見上げると天蓋には満点の星空が刻まれている。
レビンはあくびをして目を擦ると、炎をぼんやりと見つめていた。見張り番である。毎日交代制で見張り番を組んでおり、今日はその日だった。
レビンが後ろをちらりと振り返ると寝袋にくるまったダネットらが気持ちよさそうに眠っている。結局は、起きているのはレビン一人だった。
――今、やろうと思えばやれるんだろうな。
そんな考えがレビンの頭を掠めた。それは造作も無いことだった。首元に刃物を当てて静かに引くだけでいい。それだけで、簡単に命は終わる。その考えは幾度もレビンの頭をよぎっていたが、実際に行動に映そうとすることはなかった。
――いや、駄目だ。こいつらにはまだヌトラを倒してもらわねえと・・・。
自分に都合の良いようにことを運ぶため。しかし、それはいつからか言い訳になっていた。レビンもそれを心のそこで理解している。
――やっぱバカだよな、俺。
視線をまた焚き火に移して、ため息をついた。